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2023年、【ステージ4の選択】私が「標準治療」を選んだ理由と、治療中の海外旅行

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  【ステージ4の選択】私が「標準治療」を選んだ理由と、治療中の海外旅行 自分が「ステージ4のがん患者」だと知らされた時、頭の中には無数の疑問が渦巻きました。 「治療はどう進むのか?」 「まずは手術なのか?」 「抗がん剤は必要なのか、そもそもその選択は正しいのか?」 そんな私のために、妻はオンラインでがんに関する書籍をたくさん買い集めてくれました。私はそれらを一気に読み漁り、同時に、様々な職業の友人たちにも連絡を取りました。実際にがんを克服した知人や、今まさにがん治療を受けている友人たちに会い、遠方の友人とは電話やオンラインでじっくり話を聞かせてもらいました。 そして私が出した結論は、抗がん剤と放射線治療を中心とした** 「標準治療」 **でした。 なぜ「民間療法」ではなく「標準治療」だったのか? どの治療法が良いか悪いかを感情で考えるよりも、私は「成功率」という数字から決断することにしました。「数字は嘘をつかない」と信じるのは、私の職業病のようなものかもしれません。 がん専門医からは「手術は不要だ」と告げられました。 悪い言い方をすれば「手遅れ」、良い言い方をすれば**「Quality of Life(残りの人生の生活の質)を上げるため」**です。 つまり、「手術をして寝たきりになり、排泄のパックを体に付けて暮らすか?」それとも「今の生活を可能な限り維持するか?」という選択でした。 私の体の中の癌は、すでに以下の状態でした。 前立腺(原発巣):  すでに75%ががん。手術で取り除けば、排泄はコントロールできなくなる。 足の付け根のリンパ:  転移あり。手術での切除は推奨されない。 股関節:  転移あり。手術での切除は不可能。 肺:  転移あり。一つ一つは非常に小さいが数十個に及んでおり、切除は不可能。 3つの武器でがんを抑え込む(治療のタイムライン) これら4箇所に広がったがんを、「抗がん剤」「放射線治療」「ホルモン治療」の3つで徹底的に抑え込む。それが医師の方針でした。 ① ホルモン治療(2023年5月5日〜現在も継続中)  3ヶ月ごとの注射(ゴセリン)と、毎日の飲み薬(アビラテロン酢酸エステル)を開始。2026年の現在もホルモン治療の3ヶ月毎の注射は継続中ですが、2025年に仙骨への転移が見つかった際、...

余命2年の宣告を受け、家族を守るために向き合った「お金」の現実

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  2022年4月24日。PET検査を受けたその翌週、私は「前立腺がんステージ4・グレード5・余命2年」という宣告を受けました。 リンパ・骨・肺への転移が確認され、前立腺の75%ががんに侵されているという厳しい現実を突きつけられました。 当時、私はまだ普通に会社勤めをしており、住宅ローンも残っていました。 子どもは2人とも学生で、これから大学進学を控えている時期。 妻も働いていますが、彼女一人の収入で家族4人を支え、さらに住宅ローンを払い続けるのは到底不可能です。 宣告を受けた直後、私の頭に浮かんだのは「お金」のことでした。 仕事は続けられるのか 家族の生活はどうなるのか 子どもたちの将来は守れるのか 私が死んだ方が、生命保険で家族が助かるのではないか そんな極端な考えがよぎるほど、追い詰められていました。 --- 会社に相談し、思い出した「3つの保険」 私は会社で課長職にあり、2023年1月頃から部長には血尿や体調不良のことを相談していました。 「もしかしたら、がんかもしれない」と話していたほどです。 その中で部長が調べてくれ、2007年以前に入社した社員全員に以下の保険が付いていることを教えてくれました。 入社して30年近く経っていたため、私はすっかり忘れていたのです。 生命保険 医療保険 収入保障保険 医療保険は日常的に使っていたので知っていましたが、 「収入保障保険」がここまで重要な役割を果たすとは思ってもいませんでした。 この3つの保険が、今の私と家族の生活を支えてくれています。 --- 【生命保険】 末期がんの場合、生命保険には2つの選択肢があります。 死後に家族が全額を受け取る 生存中に半額を受け取り、治療費や生活費に使う 私は 生存中に半額を受け取る 選択をしました。 そのお金と貯金の一部を合わせ、住宅ローンを完済しました。 最初、妻は「治療費に使うために取っておこう」と言いました。 しかし私は、家族に残せるものは「家」しかないと思い、返済を決断しました。 去る人間より、未来のある家族を優先したかったのです。 生命保険 → 住宅ローンの完済 --- 【医療保険】 医療保険は、がん治療にも適用されます。 ただし、治療ごとに年間の限度額があり、保険が適用されない治療もあります。 私の治療でも、保険対象外の薬や治療がいくつかあり、その分は自腹でした...

ガンの発見が遅れた6つの理由

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最初の血尿が出たのは2022年11月21日。夕食後にトイレへ行ったとき、薄いピンク色の尿に気づきました。赤く鮮明な血ではなかったため、当時は深刻に受け止めず、そのまま様子を見ることにしました。 しかし数日後、再び血尿が出現。ここから長い検査の旅が始まりました。 結果として、ガンが確定したのは 2023年4月14日。最初の兆候から約5ヶ月後でした。 2023年の4月14日のガン発覚後も、私はまだいつも通り家を会社を往復する毎日を送っていました。 なぜ、ここまで発見が遅れたのか。振り返ると、次の6つの理由がありました。 --- ① 血液検査と尿検査で異常がなかった 最初にかかりつけ医で受けた血液検査・尿検査は、どちらも「異常なし」。 この時点では、医師も私自身も深刻な病気を疑う材料がありませんでした。 12月に入ると血尿の頻度が増え、再び病院を予約しましたが、クリスマスと年末で混雑。次に診てもらえたのは 12月29日でした。 --- ② 病院が混雑し、予約が2週間以上先になった 12月29日の診察では、再度の血液検査・尿検査に加え、直腸診も行われました。 痛みで思わず仰け反るほどでしたが、結果は「問題なし」。 ここでも異常は見つからず、次の検査へ進む理由がありませんでした。 --- ③ PSA値が正常範囲内だった 前立腺がんの代表的な腫瘍マーカーであるPSA。 私の数値は正常範囲内で、がんの可能性を示す兆候はありませんでした。 --- ④ 膀胱エコー・膀胱内視鏡でも異常なし 2023年1月6日に膀胱エコー、1月25日に膀胱内視鏡検査を受けましたが、どちらも異常なし。 膀胱エコー:超音波で膀胱内部を確認する無痛の検査 膀胱内視鏡:尿道からカメラを入れ、膀胱・前立腺を直接観察する検査 泌尿器科の基本的な検査をすべて受けても、原因は見つかりませんでした。 --- ⑤ 血尿以外に目立った症状がなかった 2023年2月になると毎日ではないが、血尿の頻度が増え、尿もれも時々起こるように。 「絶対に何かおかしい」と確信しつつも、検査では何も出てこない。 MRIなどの精密検査を希望しましたが、この国では医療費が高額で、保険適用には“必要性の証拠”が求められます。 しかし、検査結果がすべて正常なため、保険が使えない状況でした。 それでも私は「保険が使えなくてもいいから検査をしてほしい」と...

余命2年と言われた最初の1年半の闘病の記録 - ステージ4・グレード5・前立腺がんとの闘いの記録

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私は2023年3月に前立腺がんと診断され、翌月にはステージ4・グレード5という非常に進行した状態であることが分かりました。完治の可能性は低く、当時の医師からは余命2年と告げられました。 最初に異変を感じたのは2022年11月です。そこからがんが見つかるまでに4か月以上かかった理由も含め、初回のブログでは、2022年から2024年にかけて私が経験した出来事を時系列でまとめてみたいと思います。細かい内容については、今後の記事で少しずつ書いていく予定です。 そして2025年には、前立腺とリンパのガンは縮小したものの、腰の骨と肺に転移したがんが再び活動を始め、別の治療が必要になりました。その話も追って書いていきます。 今日、この記事を書いているのは2026年3月30日。余命2年と宣告されてから3年が経ち、まもなく4年目に入ろうとしています。この時点で、抗がん剤は6サイクルを2回、放射線治療は約30回受けました。 今も生きていることに感謝しつつ、これからどれだけ生きられるのかは分かりませんが、私の闘病の記録を残していきたいと思います。 以下の期間で仕事は、途中、治療や体調が悪くなり何度も休んだものの、2023年の8月中旬まで継続しています。そして、仕事に完全復帰したのは2024年4月からとなります。 医療保険、生命保険、所得保障保険などにつきましても、この後のブログで触れていきたいと思います。 --- 【闘病の流れ:2022年11月〜現在までの概要】 ※完璧ではなく、抜けている部分があるかもしれません。 ■ 2022年:最初の異変 11月21日:血尿 → 血液・尿検査は異常なし 12月29日:血尿が続き再検査 → 異常なし ■ 2023年:がん発見と治療開始 1月4日:尿漏れ → 検査は異常なし 1月6日:膀胱エコー → 異常なし 1月11日:血尿悪化 → 泌尿器科を予約 1月25日:膀胱内視鏡 → 異常なし 2月13日:血尿悪化 → 再検査も異常なし 3月10日:血尿増加 → 追加検査を依頼 3月20日:MRIで前立腺に影 3月28日:生検(5カ所) 4月14日:生検結果:前立腺の75%が悪性ガンと判明 4月21日:PET検査 → 造影剤アレルギー 4月24日:前立腺がんステージ4・グレード5、リンパ・骨・肺に転移 5月〜9月:ホルモン治療開始、抗がん剤6回、各種検査、理学...