【前立腺がん闘病記】抗がん剤と放射線治療の順序。そして「おしっこ我慢」という名の拷問
私のこれまでの経験上、「抗がん剤と放射線治療はセット」のようなものだと思っています。医学的な絶対の正解はわかりませんが、少なくとも私の闘病生活においては、この2つが常に連動して動いてきました。
私は2023年と2025年にそれぞれ抗がん剤治療(各6サイクル)を受けていますが、実は**「どちらを先にやるか」**はその時々で違いました。
2023年の場合:【抗がん剤が先】
抗がん剤:5月〜9月(3週間毎に6サイクル)
放射線治療:10月16日〜11月16日(合計21回通院 ※後述)
2025年の場合:【放射線治療が先】
放射線治療:4月22日〜30日(仙骨へ5回照射)
抗がん剤:8月3日〜12月17日(3週間毎に6サイクル)
順序が違う理由については、その都度医師からしっかり説明を受け、私自身も納得して治療に臨んでいます。
今回は、私が経験した「放射線治療のリアル」について書いてみたいと思います。
ターゲットは3箇所。地獄だった2023年の放射線治療
2023年の放射線治療のターゲットは以下の3箇所でした。(※肺への転移も無数にありましたが、これについては「放射線治療は無理」なので抗がん剤で治療すると言われました)
前立腺(すでに75%をがんが占めている原発巣)
足の付け根のリンパ(転移)
股関節の骨(転移)
結論から言うと、この2023年の放射線治療は、正直言って抗がん剤よりもつらく、まさに「地獄」であり「拷問」でした。
その理由は、放射線の痛みや副作用ではなく、**「治療前の準備」**にありました。前立腺への放射線治療を成功させるには、「膀胱をパンパンに膨らませて前立腺を持ち上げた状態」にする必要があるのです。
そのため、週末と祝日を除く毎日、朝早くからの治療前に、以下のミッションをこなさなければなりませんでした。
① 浣腸をして、腸を完全に空っぽにする
② 治療の1時間前に500mlの水を飲み、ひたすらおしっこを我慢する
たったこれだけのことと思うかもしれませんが、これが想像を絶する苦行なのです。 私は前立腺がんの影響で、ただでさえ「1時間に数回は必ずトイレに行きたくなる頻尿体質」になっていました。その状態で500mlの水を一気飲みし、限界までおしっこを我慢する……。
「一体なんの拷問プレイだ?」と心の中で叫びながら、毎日これに耐え続けました。連日の我慢と通院で体力はすっかり奪われ、毎日げっそりとしていました。
病院のトイレで見た「天国」と、ナースの鬼指導
ある日のことです。 おしっこを限界まで溜めて順番を待っていると、「前の人が遅れているから、ちょっと待って!」と言われ、なんと30分以上も待たされるハメになりました。
顔は青ざめ、額からは脂汗が吹き出します。もうダムは決壊寸前です。 たまらずナースに「お願いです、おしっこに行かせてください!」と懇願し、「少しだけなら出してもいいわよ」と許可をもらってトイレに駆け込みました。
「少しだけ出すつもりが……」
チョロ……と出した瞬間、もう止まりません。結局、我慢していたおしっこを全部出し切ってしまいました。まさか生きている間に、病院のトイレで「天国」を見るとは想定外でした。至福の瞬間でした。
しかし、天国の後には現実が待っています。 ナースに「正直に言います……全部出しちゃいました……」と白状すると、ナースは無言でドンッ!と大きな水のボトルを私に渡し、**「はい、今からこれ全部飲みなさい!」**と一言。 頑張って飲み干し、そこからさらに1時間待たされて、ようやく放射線治療を受けた……という事件が何回かありました。
また、2023年は抗がん剤治療が終わった直後で体調が最悪だったこともあり、せっかく放射線治療室に入ったものの、体調不良で断念して帰宅した日もありました。(本来は20回照射の予定でしたが、このリタイアがあったため、結果的に21回通院することになりました)。
2025年の放射線治療(仙骨への照射)
一方、2025年に再発した癌の活動の時は、放射線治療は「仙骨(骨盤の後ろの骨)」への照射がターゲットだったため、2023年のような過酷なおしっこ我慢ミッションはなく、正直非常に楽でした。
ただ、放射線治療全般に言えることですが、治療が終わった後は体が「病気モード」になるというか、なんとも言えないダルさに襲われ、家に帰ると泥のように眠ってしまうのが常でした。
放射線治療を経験された方、これから受ける方、それぞれターゲットとする部位によって全く異なる経験をされると思います。以上が、私の経験した「二度の放射線治療」の記録です。
次にまた抗がん剤を受ける時が来たら、もしかすると再び放射線治療もセットでやってくるかもしれません。その時はまた、覚悟を決めて臨むつもりです。
次回のブログでは、2025年に転移先のガンが暴れ出し、日常生活がままならなくなり、2度目の放射線治療と抗がん剤を受ける事になった経緯を書きたいと思います。

コメント
コメントを投稿